「スパイクが上手く入らないんだけどどうしたらいい?」お子さんに聞かれた時、どうアドバイスしますか?
ひょっとすると、基礎的なことが原因かもしれません。基礎ができていないままネットでの練習をしてしまうと、変なクセがつき今後の矯正が大変になります。
上手く打てない今だからこそ、今回紹介するトレーニングで、正しいフォームやスパイクのコツを身につけ、実際体育館で練習した時にスムーズに練習できるようお子さんに伝えてあげましょう。
また、スパイクを打つ際に必要な「見る力」についても紹介します。ビジョントレーニングを取り入れることで、より活躍できるプレイヤーとなるので、関連記事もあわせてご覧ください。
自宅でできるトレーニングを3つ紹介
早速ですが、自宅でできるトレーニングを3つ紹介していきます。
ペットボトルを使用してフォームを確認する
500mlのペットボトルに、1/3から半分の量になるように水を入れ、スパイクのフォームで振っていきます。この時、水を入れすぎるとスイングのフォームが崩れてしまうので、まずは無理のない量で振っていくようにしましょう。
また、このトレーニングでは肩の筋力も鍛えることができるので、スパイクの威力を上げることができます。
小さめのゴムボールを使って打点を確認する
この練習はある程度の高さが必要なので、天井と周囲に注意しながら行ってください。天井が低い場合は、座りながらでもできます。
やり方はシンプルで、ゴムボールを高くトスし、スパイクのフォームでキャッチすること。この時、自分の力が一番入る高い位置でキャッチすることを心がけましょう。最初はゴムボールを使用し、慣れてきたらテニスボールを使用することで、より実戦に近い練習ができます。
実際にスパイクする感覚を身につけたい場合は、ボールではなく丸めたタオルを使うようにしましょう。
つっぱり棒を使用して手首のスナップの感覚を掴む
廊下など、壁の間隔が狭い場所ではつっぱり棒を設置し、部屋でやる場合は親御さんがつっぱり棒を持ってあげましょう。
まず、お子さんの腕を伸ばして、手首の高さに棒を設置します。次に、丸めたタオルを持ち、スイングのフォームを意識しながら棒を越えてタオルを下に叩きつけます。この時、肘を落とさないこと、なるべく真下にタオルを落とすことを意識すると正しいフォームとスナップの感覚を掴むことができます。
スパイクにおけるビジョントレーニングの重要性
ここでは見る力である「視覚能力」と、視覚能力を鍛える「ビジョントレーニング」の重要性について解説します。
バレーになぜビジョントレーニングが必要なのか
バレーボールの最大の特徴は、ボールを保持(ホールド)できない点にあります。攻守の入れ替わりも早く、敵チームの位置や味方チームの位置を確認する時間は一瞬しかありません。
ゲームの中で他の人の動きを見ながらトスやレシーブ、スマッシュといった連携が必要になってくる非常に難易度の高いスポーツがバレーなのです。だからこそ、一瞬で多くの情報を見る目や、動くものを視界の端で捉えるなど「見る力」が重要になります。
その「見る力」を鍛えるトレーニングこそが、ビジョントレーニングです。
ビジョントレーニングについて詳しくは以下の記事で解説しておりますので、そちらをご覧ください。
スパイクに必要な視覚能力(見る力)
ここでは、具体的に必要となる視覚能力について紹介していきます。
眼球運動
眼球運動とは、高速で動くものを目で追いかける能力です。当然ですが、スパイクは打って終わりではありません。相手もレシーブをし、攻撃をし返してきます。自分が打ったスパイクがどのように飛んでいったかを見る為には眼球運動の能力が必要不可欠です。
眼と手の協調性
眼と手の協調性とは、見た瞬間に手が動く能力です。味方のレシーブ、トスの時間があるとは言え、ゆっくりと判断している時間は試合にはありません。特にスパイクの場面はタイミングをズラして打つことが有効な場面もあるため、瞬時の判断に手(腕)がついてくるよう日頃から鍛えておく必要があります。
視覚集中力
視覚集中力とは、「見る」という能力を最大限に発揮するための集中力です。スパイクを打つ際は当然ながらブロックが待ち受けています。そのため、得点になるか失点になるかを左右する場面です。視覚集中力が高い人はスパイクの場面でミスをせず、相手のブロックを縫って攻撃をすることができます。
ビジョントレーニングの具体的な方法は以下の記事でまとめてあります。お子さんに必要と思われる部分を参考にしていただけると幸いです。
まとめ
今回は自宅でできるスパイクの基礎的な練習と、ビジョントレーニングの重要性、スパイクで求められる視覚能力についてお話しました。
基礎的なフォームを体に覚えさせた状態で体育館での練習をすると、強力なスパイクが打てるようになります。地味な練習かもしれませんが、基礎を大切に反復練習するよう教えてあげましょう。
更に本格的にパフォーマンスを向上させたいのであれば、ビジョントレーニングを行うことができる施設や、視覚機能の専門家であるオプトメトリストを訪ねることをおすすめします。
千里堂網走本店では、専門家がスポーツビジョントレーニングに取り組んでいます。
プロアスリート向けの本格的な訓練から、子ども向けの楽しく取り組めるものまで幅広いので、興味があれば千里堂本店まで是非お問い合わせください。
ビジョントレーニングがどのような分野で取り入れられているかは以下の記事で解説しています。併せてご覧ください。