皆さんは「周辺視野」とはどの様な力であるか、ご存じでしょうか。
周辺視野とは、顔を動かさずに見える視野の広さのことです。
中心視野の様に細かく見ることやカラーで物を見ることはできませんが、その代わりに見たい物の全体を把握したり、動いているものを認識することを得意としている目の能力です。
この記事では、周辺視野を鍛えていく方法や鍛えるメリットをご紹介しています。ご家庭でも取り組みやすい内容となっておりますので、ぜひ皆さんも取り組んでみて下さいね。
自宅でできる!周辺視野のトレーニング方法5選
周辺視野をトレーニングしていくための方法は様々にあります。
今回はご家庭でも取り組みやすい方法を5つ紹介していきたいと思います。
①日々の生活に取り入れることができる「横にいる人の様子を観察するトレーニング」
このトレーニングは、日常で最も簡単にできる方法です。
家や学校で、視界の端で目標となる人を捉え、その人が何をしているかを観察してみましょう。これだけで、周辺視野を鍛えるトレーニングになります。
また、行動だけでなくその人の特徴を捉えることも効果的なトレーニングです。(何色の服を着ているか、メガネはかけているかなど)
準備する物 | ー |
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やり方 | 生活の中で、横にいる人の行動や特徴を観察する |
②少しの工夫で取り組める「親指を見ながらテレビを見るトレーニング」
これもご家庭で簡単に取り組むことができるトレーニングの1つです。
机にスマホを置いて、YouTubeを再生することでもできるトレーニングなので、日常の隙間時間にも取り入れやすいのが特徴です。
準備する物 | テレビまたはスマホ |
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やり方 | ①テレビの前に座り、腕を伸ばして「いいね」の手を作る②立てた親指の爪を見つめながら、テレビの内容を把握する |
③室内でも取り組める「周辺視野を広げるトレーニング」
この動画は、ジュニアスポーツ理論を取り入れ教えている体操教室「レックススポーツキッズ」が紹介している動画です。
準備するものが無く周辺視野を広げるトレーニングができる方法をご紹介しています。
室内でも少しのスペースがあれば行えるトレーニングですので、ぜひ挑戦してみてください。
準備する物 | ー |
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やり方 | ①両手の人差し指を伸ばし、両腕を前に伸ばす。この時に顔を真正面に向ける②両腕を左右に広げ、見えるギリギリまで動かす③繰り返し行っていくことで視野を広げる |
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④体を動かしながら取り組める!「ボールを掴むトレーニング」
両手どちらから、いつ落とされるか分からない物を落とさずに掴むトレーニングです。
どちらの手からいつボールが落とされるか分からないので、ボールをキャッチする2人目は、両手の中間あたりを見てじっくりと観察する様意識しましょう。
取り組む人のペースに合わせて手をセットする位置を変えてみたりと、難易度を調節して取り組むのもおすすめです。
準備する物 | 片手で掴めるもの(テニスボールなど) |
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やり方 | ①2人1組になる②1人目がテニスボールなど、手で掴めるサイズの物を両手に掴む③2人目は、1人目のボールが握られた両手の上に手のひらを下に向けてセットする④1人目は、左右ランダムに掴んでいる物を離す⑤2人目はランダムに落とされるボールをキャッチする |
⑤動画でできる「数を数える周辺視野トレーニング」
この動画は、広島県の呉市軟式野球連盟に加盟している少年軟式野球チーム「呉昭和クラブスポーツ少年団」が作成した動画です。
画面に表示された数字を1から順番に探していくことで、周辺視野を鍛えます。ゲーム感覚で取り組むことができるトレーニングでもありますので、ぜひお子様と楽しみながら取り組んでみて下さい。
準備する物 | 動画を流すことができるテレビやタブレット |
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やり方 | 画面に表示された数字を1から順番に探していく |
周辺視野を鍛えるメリット
周辺視野を鍛えることで、得られる効果やメリットを日常生活とスポーツの場面の2つに分けてご紹介していきたいと思います。
日常生活でのメリット
日常生活の中でのメリットとして有効なのは、運転時や仕事・学業にも影響を与えるということが知られています。
運転中のドライバーは走行に必要な情報の約90%は視野情報から得ていると言われています。また、その中でも中心視野は目線の中心から30度以内しか担っていないため、それ以外の角度は全て周辺視野から情報を得ているということが言えます。
そのため、運転に欠かせない周辺視野の能力を向上させていくことは、事故の予防に繋がることでもあります。
また、仕事や学業に関しても周辺視野を鍛えるメリットがあります。
例えば、速読には周辺視野の能力が関わっていると言われています。
通常の読み方では1点に集中して読む中心視野を使っていますが、周辺視野を使って行やまとまりごとで読むことで、1度に沢山の情報を得ることができる様になります。
この様にして、周辺視野は速読の能力にも関わりがあり、仕事や勉強で効率良く取り組んでいくための力にもなります。
スポーツでのメリット
周辺視野はスポーツのパフォーマンス向上に役立つ力でもあります。
例えば、バスケットボールでは、常に敵や味方の位置・動きを把握する能力、素早い動作が求められます。
より的確な指示や動作を行っていくためには、視野の広さが必要となり、周辺視野を鍛えていくことで、より正確に素早く判断を下していくことができる様になります。
この様に、コートが広いスポーツや素早い判断を求められる、球技やラケットスポーツには周辺視野は欠かせない力と言えるでしょう。
まとめ
今回は、自宅でできる周辺視野を鍛える方法をメインにご紹介致しました。
周辺視野は、日常生活やスポーツの場面で必要とされている力です。少しずつ鍛えていくことで、運転時の事故予防やスポーツのパフォーマンス向上に繋げて頂けたら幸いです。
千里堂網走はビジョントレーニングのプロ集団です。
北海道網走市にある千里堂網走本店では、スポーツ向けビジョントレーニングに取り組んでいるほか、発達障害の子ども向けのビジョントレーニングも実施しています。
まずは、「見る力」を検査し、その人の目の状態から専門的な知識でトレーニング方法を指導します。
ビジョントレーニングは、単発的ではなく長期的に続けていくことが重要です。
お子様の成長とともに、認知発達も進んでいきます。その変化をしっかりと把握し、年齢や発達に合わせてトレーニング方法も変えていかなければ、良い効果は期待できません。
定期的な発達テストの結果と、成長に合わせた適切なトレーニングにより、お子様を長きに渡りサポートいたします。
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