発達障害の子どもの自立支援のために、子どもの特性や成長にあわせた「療育」でサポートしていくことも大切なことです。
「子供の発達障害の治療方法を紹介!療育に特化した支援とは」でさまざまな療育を紹介しましたが、今回はその中の一つ、「感覚統合療法」についてご紹介します。
原因があまり解明されていない発達障害ですが、感覚と脳の働きがうまく連携せず、スムーズな情報伝達が行われていないといわれています。
ここで、感覚の偏りを整える療育方法「感覚統合療法」の特徴をわかりやすく説明しましょう。
感覚統合療法の特徴
「感覚統合療法」とは、発達障害の特性を持つ人のために、遊びを通じて行うリハビリテーション技術です。
作業療法士のエアーズによって、アメリカで考案されました。
感覚統合とは、感覚(触覚、味覚、聴覚、痛覚など)から得られた刺激を、脳が理解・整理しまとめる(統合)ことです。ここから感情や行動に移していきます。
自閉症スペクトラム症の特性を持つ子どものなかには、感覚統合がうまくできず、体の動かし方がわからないなど、行動や感情を決めることに難しさを感じる場合があります。
また、子どものなかには、感覚がとても敏感、またはとても鈍感になり、強いストレスや悩みを感じている場合があります。
感覚統合療法では、様々な日常の場面を工夫し遊びを通して、感覚統合のバランスを整え、偏りを和らげていきます。
感覚の種類や感度は十人十色で、子どもの状態にあったサポートが大切です。
家庭で行う方法もありますので、子どもや家族にあわせて試すことができます。
日本感覚統合学会では、感覚統合の詳細や講習会などが紹介されています。
詳しくは、日本感覚統合学会 公式サイトをご覧ください。
図で理解する「感覚統合療法」
感覚の中でも、視覚などの五感、平衡感覚、固有覚(力加減など)が、発達障害の特性を持つ子どもに関連しているといわれています。
ここからは、感覚統合療法の具体的な例をご紹介します。
感覚統合療法で大切なのは、子どもが「やりたい」「楽しい」と思うことです。
興味があることや好きなことに寄り添いながら、自主的に参加できるようにしていきましょう。
まとめ
この記事では、子どもの発達障害の療育方法「感覚統合療法」についてご紹介しました。
子どもが楽しいと思う気持ちを大切に、ストレスや生きづらさを和らげる方法の一つとして検討してみてはいかがでしょうか。
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