協応動作とは、身体の異なる器官や部位を同時に、適切に動かすことを意味します。協応動作は、日常の中でもお茶碗を持ってご飯を食べたり、ボタンを留めたりなど様々な動きに必要な動作です。
しかし、私たちが当たり前に行っていることでも、発達障害を抱える子どもにとっては苦手意識があったり、難しいと感じてしまうことも。
今回は、協応動作についての概要からトレーニング方法についてご紹介していきたいと思います。「もしかしたら、うちの子は協応動作が苦手なのかも」と感じていらっしゃる親御さんは、この記事を読むことで対策や改善方法が分かりますよ。
子どもの発育に影響する「協応動作」とは?
あらためて「協応動作」とは、身体の異なる器官や部位を同時に、適切に動かすことを意味する言葉です。
本来、手や目、筋肉などの身体各部は別々に動きます。これらの動きを互いに調整しつつ、1つの動作を作りあげることで、全体として滑らかで調和の取れた動きとなります。
食事の際に片方の手はお茶碗を持ち、もう片方の手はお箸を持って扱う。線を引く方向を見ながら鉛筆を走らせるなど、これらの協応動作は「目」で見た情報を「頭」で理解し、手や体を動かすための「目と手の協応」を基本として行われています。
協応動作が正しくスムーズに行えているかどうかは、学習効率や危険を回避する力など、子どもの発育に大きく影響を与えます。
発達障害児は「目と手の協応」が苦手な場合も
発達障害の傾向にある子どもは、視覚機能に困難を持つケースが多く、協応動作を行いたくても、まず「目」から適切に情報を得られなかったり、情報を頭でうまく処理できないといった弊害が見られます。
このような動きの苦手さは、周囲から気付かれにくく、本人でさえも気付きにくいケースが多くあります。
うちの子は協応動作が苦手なのかなと少しでも気づいた際には、まずはできるだけ早く専門の機関を受診し、子どもに適切な対策をしてあげることが大切です。そうすることで、うつ病や不安障害などの「二次障害」も未然に防いでいくこともできます。
協応動作を鍛えるトレーニング
ここでは、お子様が協応動作や目と手の協応をスムーズに行える様にするためのトレーニングをご紹介していきたいと思います。専門機関のアドバイスをもらいながら、ご自宅でできるトレーニング方法にも取り組んでみて下さいね。
両手の協応を鍛えるトレーニング「紙を破る遊び」
紙を破る遊びは、手や指を使った微細運動と呼ばれる分類の遊びです。ビリビリと音を立てて紙を自由に破って遊ぶことで、子どもたちも楽しみながら取り組めます。
全身の協応を鍛えるトレーニング「サーキットトレーニング」
サーキットトレーニングは、全身の協応動作を円滑に行うためのトレーニング方法です。
平均台や縄跳び、マット運動、バランスボール、トランポリンなどのいくつかの運動を組み合わせて実施してみましょう。
目と手の協応を鍛える「ビジョントレーニング」
目と手の協応を鍛えていくには「ビジョントレーニング」が有効です。ビジョントレーニングの取り組み方は様々で、積み木やパズル、カードなどの道具を使用したり、体を動かしながら行う方法を通して、視覚機能を高めていくためのトレーニングです。
発達障害を抱える子どもは、一般的な子どもと違った目の使い方をしていたり、眼球の稼働領域が狭いといった特徴が見られます。ビジョントレーニングでは、子どもの眼球周辺の筋肉や適切な目の動かし方を教えることで、視覚機能を高めていきます。
千里堂網走本店では発達障害の子どもに向け「ビジョントレーニング」を行っています
北海道網走市にあるメガネ店千里堂網走本店は、発達障害の子ども向けのビジョントレーニングに取り組んでいます。
ビジョントレーニングではまずは、「見る力=視覚機能」を検査し、その人の目の状態から専門的な知識でトレーニング方法を指導します。ビジョントレーニングは、単発的ではなく長期的に続けていくことが重要です。
そうすることで、お子様の視覚能力の発達とともに、認知発達も進んでいきます。その変化をしっかりと把握し、年齢や発達に合わせてトレーニング方法も変えていかなければ、良い効果は期待できません。
当店では、定期的な発達テストの結果と、成長に合わせた適切なトレーニングにより、お子様を長きに渡りサポート致します。ご相談からでも承っておりますので、ぜひ以下のリンクからお問合せ下さい。
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