弱視

千里堂ブログ

遠視とは | 子どもの見え方・対処方法・メガネ店の選び方を一挙解説。

「子どもが遠視だと言われた。これからどうすればいいの?」「遠視って治るの?」「子どもは将来どうなるの?」

様々な不安があるかと思います。先に結論をいいますと、子どもの遠視は先天的な症状ですが、悲観せず、前向きに捉えて、最善を尽くすことが大事です。5歳頃までに早期発見して対処すれば、視力が戻る可能性も十分にあります。

ちなみに、この記事を監修している千里堂網走本店のスタッフ増子も「弱視」ではありますが、専用のメガネを使って日常生活を送ることができています。

この記事では、子どもの遠視をテーマに、遠視の定義・見え方・対処方法・メガネ店の選び方を解説します。

遠視とは近くも遠くも見えにくくなる症状のこと

遠視とは、いわゆる「弱視」とも呼ばれ、何らかの原因で網膜上の焦点がずれてしまう「屈折異常」の一種で、網膜より後ろ側で焦点が結ばれてしまう現象のことを指します。

ようするに網膜という名のスクリーンに、ピントのあった映像が映らないわけです。パソコン画面をプロジェクターでスクリーンに映そうとしたら、ピントが合わずボヤけてしまったことはありませんか? 遠視とはまさにそんな状態なのです。

つまり遠視になると、「近くも遠くもピントが合わずに見にくい」のです。

遠視の種類

遠視にはさらに「軸性遠視」と「屈折性遠視」に分類できます。

軸性遠視眼軸が短いために起こる遠視のこと。実は生まれたばかりの赤ちゃんは眼球が小さいため軸性遠視の状態です。通常なら眼球が成長し、遠視は解消されます。
屈折性遠視何らかの原因で水晶体や角膜の屈折が弱い場合に起こります。

近視と遠視との違い

近視遠視
近くの距離よく見えるぼやける
遠くの距離ぼやけるぼやける
程度が弱い場合中距離も見える近くを見ることはできるが、目に負担がかかる
程度が強い場合近い距離しか見えなくなる近くも遠くも見えなくなる

老眼と遠視の違い

老眼遠視
症状近くも遠くも見にくい近くも遠くも見にくい
該当者すべての人がいずれなる一部の人が先天的になる
原因ピント調整力の衰え屈折の異常
ピント調節力が正常な場合近くも遠くも見える近くが見える
ピント調節力が弱くなった場合老眼になる屈折異常として遠視の症状になる

遠視を放置するリスク

大人網膜上に焦点を結ぶために、目の調節機能が働きっぱなしになります。よって、眼精疲労を引き起こしやすく、集中力の低下・頭痛・肩こり・吐き気などの問題が生じます。
子ども遠視を放置すると、弱視斜視になる可能性が高くなります。

弱視とは

視覚の発達が障害されることで、正常にものを見ることができない低視力の状態を指します。遠視などの屈折異常が原因の一つとして挙げられるため、早期発見が改善のカギとなります。

ちなみに弱視には2種類に分けられます。

屈折性弱視両目に同じ程度の屈折異常がある場合の弱視
不同視弱視片方の目で屈折異常の程度が異なる場合の弱視

斜視とは

同じものを見ているのに、片目が違う方向を向いている状態を指します。

内斜視片目が内側を向いている状態。
外斜視片目が外側を向いている状態。
下斜視片目が下側に向いている状態。

大人になってからの遠視治療は医学的に難しい

現在のところ、大人になってからの弱視治療は難しいといわれ、遠視を根本的に治すことも困難といわれています。基本的には、トレーニングやメガネによる対処療法を行っていくことになります。どちらにせよ、治せないからといって遠視を放置しないようにしましょう。

早期発見なら改善する可能性もある

ただし、5歳頃までに早期発見して対策を図れば、十分に改善の見込みはあります。大人になってから遠視の治療は難しいかもしれませんが、早期発見して専用メガネやトレーニングを行えば、視力が戻る可能性があります。

子どもの遠視を見分ける方法

赤ちゃん~子ども(5歳くらいまで)の場合は、定期健診で確かめることが可能です。また、ご家庭でも、次のような方法で遠視の可能性を見極めることができます。

  • 会話をするとき視点が定まっていない
  • 手元作業の集中力が続かない
  • 落ち着きがない
  • 太陽や光を極端にまぶしがる
  • 片手で目をふさぐとものが見えなくなる
  • 目の使い方がおかしい(下図)

かならず定期健診で見つかるわけではないので要注意!機械でちゃんと診るわけじゃないので見落としがちです。小学校に上がるまでは、定期的に眼科で検診をしてもらうのが安心です。

子どもが遠視のときの対処法

まずは眼科に行こう

眼科で正式な診断を下してもらう必要があります。今後どうするべきかについては先生と相談しましょう。自宅で実践できるビジョントレーニングを教えてもらったり、ビジョントレーニングができる施設を紹介してもらったりできるかもしれません。

ちなみに千里堂網走本店にはビジョントレーニングのトレーナーがいます。遠視や弱視の方へのアドバイスができるので、お気軽にご相談ください。

処方箋をもとに専用メガネをつくろう

眼科の処方箋をもとに、メガネ店で弱視用メガネをつくります。

どんなメガネ店でつくろうか迷っている方は、千里堂網走本店にご相談ください。わたしたちは、次のような特徴があります。

  • ロービジョンのスタッフがメガネを作製するので子どもの気持ちに寄り添える
  • 処方箋通りのメガネだけでなく、見る距離に応じたメガネを作って目の負担を和らげる
  • お子さんの目の使い方のクセを分析し、適切なビジョントレーニングが実施できる

早期発見で視力改善するポイントは「メガネをかけ続ける」こと!

どうすれば遠視を改善できるのか? 答えはシンプルで、起きている間はずっとメガネをかけ続けていること。これを徹底するのがとっても大切なのです。

ちなみにわたしは、嫌で嫌で仕方なくて、メガネをちゃんとかけ続けることができませんでした。残念ながら、片眼の遠視が治らず今に至ります。他の子にはそうなってほしくないので、親御さんの理解と協力が不可欠です!

子どもに遠視用メガネをかけ続けてもらうためのコツ

わたしはこれまで数多くのロービジョンのお子さんと関わってきました。その経験から、どうすれば一人でも多くの子どもが、メガネをかけ続けてもらえるのかについて知識を共有します。

①子どもに好きなデザインを選ばせてあげる

親御さんのなかには、「こっちのほうが似合うんじゃんない?」という親心でデザインを選ぶ方がいらっしゃいます。

お気持ちはとってもよくわかるのですが、お子さんは大人が思っている以上に「好き」に対してこだわりが強いため、「好きじゃないから、いらない」という気持ちがはたらき、メガネをかけてくれなくなります。

大人の目線で「似合う、似合わない」を決めるのではなく、お子さんが「これがいい!」と選んだものを、どうか全力で肯定してあげてほしいです。そうすると、お子さんも納得してメガネをかけ続けるようになります。

メガネをかけ続けていることを毎日ほめてあげると、なおよいかもしれませんね。

②論理的な話はしない

「このメガネをかけ続けないと、目が見えなくなっちゃうんだよ!どうして事の重大さがわからないの!」

メガネをかけたがらない子どもに、ついそんなことを言ってしまう人もいると思います。

でも、小さい子どもに大人の理屈は通用しないのが現実です。彼らは「嫌なものは、嫌!」という子どもなりの理屈で動いているので、いくら言っても聞いてくれません。

遠視用メガネは、かけたからといって見え方が即座に変わるわけではないので、顔に違和感のあるものを装着する不愉快さのほうが、はるかに勝ります

だからこそ、少しでもメガネをかけるモチベーションを維持してもらえるように、子どもが「好き」と思ってくれたメガネをかけさせてあげてほしいのです。

結論:子どもの遠視用メガネをつくるなら「子ども用フレームのサイズとカラーが豊富」なお店を選ぼう

早期発見で遠視を改善するには、とにかくメガネをかけ続けること。だからこそ、お子さんがメガネを気に入ってくれるかどうかが重要なカギになります。

したがって、遠視用メガネをつくる際は、子ども用メガネの品揃え(フレームデザイン・サイズ・カラー)が豊富なお店を優先的にチェックすることをおすすめします。

とくにサイズはとても大事です!ジャストフィットなメガネが遠視改善の可能性を大きく左右すると言っても過言ではありません。

サイズが合わず、ずりおちたメガネだと、お子さんはレンズを通さないでものを見てしまうので、意味がなくなってしまいます。

子どもが「これがいい!」と自分で選んだフレームで、気分をアゲさせる。そのためには、できるだけ選択肢が多いほうがよいと思います。これから行こうとしているメガネ店の、子ども用メガネの取り揃えをまずは確認してみましょう。

下調べにお子さんを連れて行って、気に入ったフレームがあるかどうかあらかじめチェックするのもいいかもしれませんね。

「ロービジョンの子どもを助けたい」自分自身が弱視だからこそ、子どもの気持ちに寄り添ったメガネづくりができる。専用メガネは千里堂網走本店におまかせください。

以上、子どもの遠視とメガネについて取り上げました。

片目が見えないことの苛立ちや不安、メガネをかけることの不快感。

遠視になった幼い子どもが抱く感情は複雑で、“普通にものが見える”大人には、なかなか理解できないものです。

今回、記事に登場した千里堂網走本店のスタッフ増子は、自身が幼い頃に遠視となった経験から、ロービジョンの子どもに寄り添うメガネづくりを行っています。

ロービジョンのお子さんの目の負担を減らす専用メガネもおまかせください!

まずは一度、お気軽にお問い合わせください。北海道外の方のご来店も心よりお待ちしております。

【アクセス】
女満別空港から車で約26分

【基本情報】
〒093-0014 北海道網走市南4条3丁目3
TEL : 0152-44-2233
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